
ちょっと前の話になるが、本年6・24日号の「SAPIO」に掲載されていた「ゴーマニズム宣言」(著・小林よしのり)を読んだ。
私はいわゆる「ゴー宣世代」でもなければ、ゴーマニズム宣言が思想形成にいまのところ強い影響を受けたわけではない。
しかし、小林よしのり氏のように年齢を重ねても、変節を怖れない姿勢は誠に見習うべき点であると痛感し、また我が国の評論家などを自称する人達も当然見習うべきだ。
小林氏は、ぱちんこおぼっちゃまくんを発売したメーカー、京楽産業は日本の企業であるのだから関係ないというような反論で、北朝鮮への送金を政府が禁止すれば済む話で、パチンコやタバコを悪とする純粋主義が気に食わないとの論調であった。
しかし、問題点は違う。
簡潔に言って、パチンコは違法賭博な点が問題なのであり、北朝鮮・朝鮮総連系のパチンコ機メーカー、パチンコ店だけが批判の対象ではない。
私の父の知り合いでもパチンコにハマって作ってしまった借金を苦に自殺したという人を何人か聞いたことがある。
別に、私は「小林よしのり氏はボランティアで漫画を描くべきであり、政治運動を本業として展開すべきだ!」などというように、あれこれ首を突っ込む気はない。
当然、小林氏に対し元来から批判的な人でも本を買いさえすれば「お客様」であることは確かであり、それが政治運動で描く漫画とプロの描く漫画の違いであるという点は頷ける。
しかし、このゴーマニズム宣言でのある一文が引っ掛かった。
「わしが『ゴー宣』を描いているから、『おぼっちゃまくん』もわしの政治思想性に殉じさせよという偏狭なナショナリズムを、わしは絶対認めない!」
(中略)
「『おぼっちゃまくん』は『ゴー宣』の統制下に置かれない。
『おぼっちゃまくん』はひたすら娯楽のためだけの漫画である。
いや『ゴー宣』だって娯楽作の要素はあるから、パチンコになってもいいとあえて言っておく!」
しかし、政治、国家を語るということに対し、多少の娯楽性の有無を問わず公人としての意識を持つべきではなかろうか?
ならば、氏の言う匿名のネット論壇と変わらない責任感のないものとゴーマニズム宣言が変わらないものとなる。
内閣総理大臣の靖国神社参拝のように、公人としてなのか私人としてかなんていう不毛な議論がしたいわけではない。
私の言うことが『偏狭なナショナリズム』なるものに当たるのかどうかわからないが、パチンコを肯定すること等々、法治国家を否定するような言説は避けられたほうが金のためになり、些か「プロ」らしいなのではないか。
しかし、今号で述べられた「ネット右翼」に対する意識は私は共感できた点が多かったように感じた。
あえて屈託のない意見、苦言を呈させていただいた。
この記事を書いてから、もっと精読したいと思う。
先日発表された
「天皇論」
を読んだ。
とくに目新しい情報はないけれども、漫画家らしい視点で面白かった。
読む価値はあるし、友人知人に勧めても問題ないと思う。

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